酢だこは、関東以北で食されるおせち料理で、関西以南でたこを食材として用いる際にはうま煮にされるのが一般的です。酢で味付けすることにより日持ちするようになるので、いつも忙しい母親にお正月はゆっくりしてもらおうという計らいがあります。
たこは茹で上げると、吸盤とそれ以外の部分で色鮮やかな紅白模様になるため、おめでたいおせち料理にもってこいの食材です。
古くから赤色には「魔除け」の意味があるとされている上、たこが真っ黒な墨を吐いて敵から逃げる姿も「苦難を煙に巻く」と捉えられるので縁起が良いとされています。また、「多幸(たこ)」と漢字を当てることができるので「一年間幸せでいられますように」との願いが込められています。