お中元を選びに百貨店などの店頭へ行く時間がない方にとって、通信販売は非常に便利なサービスです。ただし、お中元を通販で購入して送るのは問題ないのでしょうか?正式なマナーとしてお中元を通販で贈る場合はどうしたらよいのでしょうか。
IT化の進む現在、パソコンの普及率は73.0%。スマートフォンの71.8%よりも高いということが分かっています。そうすると活気づくのが、インターネット上の商戦。最近では楽天やAmazonなどの通販だけでなく、百貨店もインターネット上に出店しています。大手ショッピングモールもオンラインで買い物ができるよう環境を整備。お中元商戦も例外ではありません。
賑わってはいるものの、インターネット上の買い物は近年生まれた市場です。古来より受け継がれる日本の文化に、現代のインターネットが入り込んで、はたして礼儀・作法として問題はないのでしょうか。
それでは通販でお中元を贈る際の注意点はどのようなものがあるのでしょうか。
本来お中元は先方へ直接伺って挨拶をし、手渡すもの。挨拶が主であって、お品物は気持ちを形にしたものです。
通販の場合多くが個人的な手紙など封入が困難です。必ず荷物が届くころに合わせて手紙を送るようにしましょう。モノだけが届く場合と手紙が添えられた場合では、感じ方が全く違います。
ちなみに西日本電信電話株式会社が20代〜70代の男女400人を対象に行った「お中元・お歳暮に関する意識調査」(※)では、もしお中元・お歳暮をメッセージ付きでもらったら嬉しいですかという問いに対し、62.8%の方が「嬉しい」、17.8%の方は「とても嬉しい」と答えました。80.6%の方がメッセージに対して「嬉しい、とても嬉しい」と感じるようです。
《参考》
お中元・お歳暮に関する意識調査/PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000010507.html
贈り物を宅配にした場合は手紙を送るのがマナーではありますが、礼儀として以上に「お相手に喜んでもらえること」として言葉を添えたいものですね。
また、お届け日に関しても注意が必要です。贈り物が生ものの場合、先方が必ず受け取れる日時を指定することが大切。旅行に出かけていて受け取れず、再配達してもらって受け取ってみたら傷んでしまっていた、などということが無いように、必ず先方のご都合を伺ったうえでお届け日を指定しましょう。
贈り物を受け取れば、やはり嬉しいものです。そして、相手に喜んでもらえると、贈った側も気持ちが良くなります。確かにマナーや礼儀、作法は難しいものもありしっかり学んでおくべきものでもありますが、大切なのは「気持ちを贈る」こと。お相手を考えながら選ぶお中元は、店頭で選んでもインターネット上で選んでも、感謝の気持ちに変わりはありません。お相手が困ってしまわないよう配慮した上であれば、通販も大いに利用するべきでしょう。贈る側、贈られる側、双方にとって素敵なお中元のご挨拶になるといいですね。
《参考》
パソコン普及率(2016年)/総務省
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc262110.html