出産祝いをいただいた方に対する感謝の気持ちを伝えるものが、出産内祝いです。昔ほど形式張った決まりやルールはないとはいえ、最低限のマナーは抑えておきたいところ。どんなマナーがあるのか、さっそく見ていきましょう。
出産内祝いは、いただいたお祝いの内容や金額、また相手に合わせて品物や予算を決めることになります。特に、目上の方やこれからたくさんお世話になる親戚などには、失礼に当たらないようスマートに出産内祝いを贈りたいものです。
たとえば、年配の方に、カラフルな日用品や若者ブランドのグッズを贈るのは考えもの。「派手で使いにくい」「部屋の雰囲気に合わない」と、受け取った方も困惑してしまうかもしれません。それに、定番とされるタオルの詰め合わせやセットの食器なども、一人暮らしの相手には「使い切れない」「収納に困る」と思われてしまうかもしれません。相手の家庭や生活環境に見合ったものを選ぶようにしましょう。
「相手の生活環境がわからない」「なにを贈ったら喜ばれるかわからない」など、品物が決まらない場合は、便利なカタログギフトを選ぶのも手です。贈る方も手間がかからず、また相手も自分の好きなものを選べるのでいいでしょう。「忙しくて品物を選べないが、失礼に当たるものを贈りたくない」「無難なものを贈りたい」と考える方にもおすすめです。
お相手は出産内祝い(お返し)を期待してお祝いを贈ったわけではありませんが、だからといって、出産内祝いはどんなもので良い、ということではありません。出産祝いやご祝儀などの「半返し(半額)」の金額を目安に決めるのが一般的といわれています。
金額がわかりにくいお祝いであっても、できる限り調べて、見合った品物を贈るようにしましょう。
出産後はなにかとバタバタしますので、出産内祝いの準備は妊娠中に整えておくといいでしょう。親戚など、あらかじめお祝いを贈ってくださりそうな方の名前や住所を控えておく、金額や相手に合わせた品物を何点かチョイスしておくと、後で楽になります。
いざ出産祝いをいただいたら、必ず相手の「名前」「住所」「電話番号」「お祝いの内容・金額」をメモしておくように。出産内祝いを贈ったら、贈った日付などを書き加えてチェックできるように準備しておくと贈り漏れを防げるでしょう。
赤ちゃんの写真入りのグッズなどは、両親やごく親しい親戚だけにとどめた方が無難です。中には子どもがほしくても叶わない方もいますので、相手の精神的な負担になってしまうことも。
また、出産内祝いは基本的に赤ちゃんが産まれてから1ヶ月以内が目安といわれていますが、お相手が入院している場合などは、退院を待ってからにしましょう。「ご入院中とのことで控えておりましたが…」など、お礼状に一文を添えるように。
相手が喪中の場合でも、出産内祝いは通常通り贈っても構いません。「赤ちゃんの誕生をお祝いただきありがとうございます」という感謝を伝えるものですので、喪中の方に贈っても失礼にはあたりません。気になるという方は、四十九日が過ぎるのを待ってから贈るといいでしょう。その際、「四十九日過ぎにお贈りします」と前もって伝えておきましょう。