上司へのギフトの選び方・贈り方は、新郎新婦のお付き合いのたしなみが「問われる」ポイント。単純に喜ばせるだけでなく、「きちんとしている」ことを印象づけるよう振る舞いたいものです。
とにかくのし紙などのマナー、品物の選び方に目が行きがちな「結婚内祝い」ですが、実は大事なのが贈るタイミング。
式の前にいただいたなら「式後1ヶ月以内」、式の後にいただいた、または式を挙げない場合は「いただいてから1ヶ月後まで」。とはいえ、早すぎるのもよくありません。贈った側からすると、すぐさま内祝が届いて…となると、まるで「お祝いをお待ちしていました!」と見えてしまうからです。
お茶は慶弔どちらにも好適とされ、弔事の贈り物の定番でもあります。受け取った方に「不祝儀みたい」と思われてしまうと、失礼ではないにせよつまらないですよね。結婚内祝いでは避けておいた方が無難といえるでしょう。
一見、多くの方に喜んでいただけそうな、肌着や下着など「直接身につけるもの」。ところが「肌着にも困るほど生活が苦しいと思われている」と、皮肉に見る向きもあります。それでなくても素材や形など、人によって合う合わないがありますから、避けるべきでしょう。
スリッパ・敷物・踏み台など「足で踏みつけて使う」ものは、目上の方全般、特に上司に贈ることはやめておいた方がいいものです。「あなたを踏み台にします」といった、部下としてはあり得ないメッセージを暗示することになってしまいます。悪意はなくとも「そんなことも知らないのか」と常識知らずにとらえられては損というものです。
万年筆、名刺入れ、ビジネスバッグなど、仕事に役立つアイテムをお贈りしたいと思うこともあるかもしれません。ただ、仕事の道具を贈ることは「もっと勤勉に働いてほしい」というメッセージにとられかねません。上司から部下へ…ならまだしも、部下から上司にとなると少々微妙なところもあるのです。
もちろん、お相手のことを考えた上で、仕事の道具をお贈りするのが良い場合もあります。メッセージカードなどで「○○さんのバリバリ働く姿に憧れています。部下から差し上げるようなものではないかもしれませんが、ぜひ使ってください」などと他意のないことを上手に伝えれば、素直に喜んでいただけるでしょう。