フォーマルな案内文を自分で作成する場合、時候のあいさつや言い回しに気を取られて、連絡事項を盛り込むことを忘れてしまう可能性があります。格式を重んじ、それらしく整えることも大事ですが、まずは必要な内容をしっかり押さえることを意識しましょう。
頭語から結語まで、いわゆる案内の本文として書くべき内容は、おおむね次の通りです。
・頭語
・時候のあいさつ
・四十九日の場合は会葬のお礼(一周忌以降は近況など)
・故人名と法要名、法要を営む旨
・出席依頼
・結語
結語の後には、一般的な手紙のマナーと同様に日付と差出人の名前を記します。また、寺社など自宅以外で法事を営む場合は、場所や日時など法事の情報を書いてわかりやすく示します。
最後に、法事が終わった後の会食の案内と、出欠連絡の依頼を書き添えます。
そもそも句読点は、児童が文章を読みやすいようにつけられたのがはじまりといわれ、フォーマルな文に用いるのは避ける慣習があります。ただし、一周忌以降で親しい方だけをお招きする場合や、堅苦しくしたくない場合は、一般的な手紙に近い句読点のある文でもよいのではないでしょうか。
法事は不祝儀ですから、おめでたい言葉や明るい表現を使うのは不自然に映ります。例えば、近況を伝えるにあたって「元気です」というのも好ましくないので、「無事に消光しております」(無事に暮らしています)という表現を使うとよいでしょう。
出欠の連絡を乞うのは、主に法事後の会食を用意するためですが、あまりぎりぎりに締め切りを設定していたのでは、用意が間に合いません。連絡が来ない場合、こちらから確認する時間も見込んで、7日〜10日前とすることが多いようです。