お食い初めは生後100日頃に、「一生、食べ物に困りませんように」と願いをこめて行なわれる行事。赤ちゃんはまだ固形物を食べられないので、「食べさせる真似」をして祝ってあげます。
お食い初めとは、生後100日を迎えた赤ちゃんに、初めて母乳やミルク以外のものを口にさせるお祝い。とはいえ、大人と同じ食事はまだ食べられませんので、口をつけさせて食べる真似ということにしたり、行事食の代わりに離乳食を用意したりすることもあります。
お食い初めには、鯛、赤飯、お吸い物、煮物、香の物と、長寿の願いを込めた梅干し、そして料理を盛り付ける食器、両端が細くなった祝箸、そして「歯固めの石」と呼ばれる儀式用の小石を用意します。
食器はお膳台がついた漆塗りの和食器、男の子の場合は内外とも朱塗り、女の子は内朱塗りで外黒塗りの器を用意するのが基本ですが、最近では、日常使いできる木製のベビー食器を選ぶことも多くなっています。
歯固めの石はレンタルもありますし、ご祈祷済みの石も販売されています。お宮参りの際などに神社で授けていただいたり、境内で拾った石をお借りしたりすることも。地域によっては碁石やタコ、梅干しで代用、あるいは家の近くで磨かれた丸い石を拾ってきても良いとされています。
行事の際は、その場にいる最年長の方が「食べさせ役」になって、「赤飯・お吸い物・赤飯・鯛と煮物〜」のように、間にご飯を挟みながら、それぞれ3回食べさせる真似をします。赤ちゃんが嫌がる場合は、無理に回数を気にする必要はありません。
その後、箸先で歯固めの石に触れてその箸先を赤ちゃんの歯茎に触れさせ、石のように丈夫な歯になることを祈る「歯固めの儀式」を行ないます。
お食い始めが済んだら、赤ちゃんの分の料理は両親など同席した大人が食べて構いません。歯固めの石は、お借りしてきた神社にお参りしてお返ししてもいいですし、記念品として取っておいてもいいでしょう。