ドラマでは、夜中に突然「結婚しよう」と役所へ向かい、婚姻届を出して……というシーンがよくありますよね。確かに婚姻届を出して入籍するだけなら可能ではありますが、それでも2人の証人が必要で、そう簡単なことではないのです。ここでは、入籍にまつわる手続きや準備するものをご紹介します。
婚姻届には、夫と妻それぞれに1人ずつ、計2人の証人を立てて署名捺印してもらう必要があります。突然婚姻届を出すといっても、結婚する2人の署名捺印だけでは出すことができないのです。
この証人は「成人(20歳以上)で2人の婚姻を認める人」であれば誰でもよいとされています。どうしても今すぐに出したいとなれば、近くの友人に頼んでもいいかもしれませんが、遠方に住む親や友人に証人を頼みたい場合は、早めに婚姻届を入手し、署名捺印をもらっておきましょう。
入籍に伴う各種手続きのほとんどは、名前が変わることか、住所が変わることによって生じます。まず、名前が変わることによる手続きを見ていきましょう。
新しい名前の印鑑は手続きに必要なことが多いので、あらかじめ作っておくようにしましょう。ちなみに実印として信頼性の高い手彫りの印鑑は、完成まで数日〜2週間程度かかることもあるようです。
名前が変わることで、旧姓での印鑑登録も無効になりますから、改めて新姓の印鑑登録を行います。
口座引き落としでトラブルが起きるのを防ぐためにも、入籍したら早々に手続きをしておきましょう。
入籍によって名前が変わる方はもちろん、住所が変わることで生じる手続きがあります。早速確認していきましょう。
国民年金・国民健康保険の方は手続きが必要になります。
社会保険の方は、入籍後扶養に入る場合も含めて、会社で手続きが行われます。
トラブルが起きるのを防ぐためにも、あらかじめカード会社のWebサイトなどで必要なものを調べ、銀行口座の手続きと同時に進めておきましょう。
新姓での身分証明書として各種手続きで必要になるだけでなく、パスポートは新婚旅行にも必要になります。これも、入籍と転居が済み次第手続きを進めておきましょう。
転出届、転入届はもちろん、ライフラインの手続きも必要になります。公共料金、通信料金(電話・ネット)などは、手続きの前に夫婦どちらの名義にするかを決めて、家族割引の利用方法なども調べておきましょう。
入籍だけならすぐできると考えがちですが、証人を頼んだり、必要書類を集めたり、印鑑を作ったりと、周辺の手続きまで考えると入籍の準備にかかる期間はさまざまです。入籍前もですが、入籍後でないとできない手続きも多くありますので、有給休暇を取るなど、入籍前後両方に時間の余裕を作っておきましょう。